家づくりの主役世代がかわりつつある
現在の家づくりをしている平均的な年齢は38歳といわれています。 当社では早い方だと24歳位で家づくりをスタートしている方もいらっしゃいます。 多くは30歳前後のイメージです。 コロナに入りZ世代もちょうど家づくりする時代に入りました。 今後メインボリュームはY世代後期とZ世代になろうとしています。 コロナには始まった世代変化の流れと住宅業界のトレンドの変化から2025年以降の家づくりのトレンドを解説いたします。
今後のトレンドは今後こうなる
太陽光ありきのワンパターン片流れは減少する
コロナ前まで続いた『太陽光の為の外観』は終焉、太陽光は搭載しても住まいとして本質的なデザインを追求する動きが加速すると考えられます。 優先順位の違いと考えるとよいでしょう。
ブランドありきではない時代
外観を見ればこの会社と分かる外観は今後減少すると考えています。 『視覚の解像度がかなり高い』ユーザー層は『大手の〇〇ハウスで建築したという自慢は根拠のない自慢にしかならない時代が来ていると考えています。 つまり自身が価値観を共有できる住宅会社・工務店を選択する時代といえます。
住宅のコンパクト化
『大きさの価値観』だけでなく自身の価値観を優先するようになった背景にはインフレによる建築コストの上昇によるものがあります。 さらに2世帯の同居ありきという考えは無く将来は夫婦だけの住まいという考えにより、誰にも意見されずにより自由な家づくりがなされてくるだろうと考えます。
『大きい家』の価値観が少ない『視覚の解像度がかなり高い』Z世代では価値観の本質を追及した家づくりがSNSをはじめ多くの情報から選択できる時代です。
『大きい家』の価値観が少ない『視覚の解像度がかなり高い』Z世代では価値観の本質を追及した家づくりがSNSをはじめ多くの情報から選択できる時代です。
平屋をはじめとした『1階完結型』のプランが注文住宅の当たり前に
平屋ブームに合わせて敷地や予算の問題で子供部屋を2階にして主寝室は1階に計画することで『1階完結型』のプランにするケースがコロナと同時期にトレンド化しています。 しかし、敷地や家族構成やライフスタイルをきちんと読み設計しなければ良い家になりません。 つまり注文住宅としての設計力が試されることになります。 家に対する価値観が高く意識が高いユーザー層として高額価格帯を建築するユーザー層といえます。
2階建て住宅は『コスパ・タイパ』に優れた『規格住宅』が増加する。
2階建て住宅は敷地に対する条件は平屋と比べて少ないです。 つまり規格住宅で建築できるケースが多いと言えます。 『タイパ』(タイムパフォーマンス)を考えているユーザーが多く『コスパ』を重視しているユーザーには規格住宅はベストな選択になるでしょう。
住宅の高性能化が止まらない(大手も含む)
R5年度、国交省のデータでは長期優良住宅認定は50%以上建築される時代です。 令和4年10月より基準改定され、長期優良住宅は耐震等級3・断熱等級5をクリアする必要があるので2025年以降は長期優良住宅(耐震等級3・断熱等級5)は自慢にもならず普通のスペックという時代がやってきます。
2025年以降はこのように分類されそうです。
2025年以降はこのように分類されそうです。
●耐震について
耐震等級3を品確法計算でローコスト化する。
耐震等級3を許容応力度計算(構造計算)で等級3より安全側に強化する。
耐震等級3を許容応力度計算(構造計算)で等級3より安全側に強化する。
●断熱等級は6の割合が一番多くなる
●気密性能C値=1.0以下が大手ハウスメーカーも含めて標準化される。
2023年末くらいから大手ハウスメーカーも断熱等級7をはじめとした商品群を展開し始めています。 まだ施工能力は黎明期にあると言えますが2025年はC値=1.0以下を標準化する会社が大幅に増加するだろうと考えています。
ウェルビーイング住宅
ウェルビーイング住宅とは、身体的・精神的・社会的な健康・幸福に生活できるように配慮された住宅のことです。
・心身の健康が保たれる・守れる性能の住宅であること
・心豊かに、楽しめる、落ち着く空間を備えた住まい
・家族が暮らしやすい、生活しやすい設計や機能のある住まい
まさに個々の価値観をよりよくプランし生活のしやすさを追求した結果といえます。 家の中で暮らす時間が増えた現代では住環境をよりよくする考えが昔よりもより一層追及されてくる時代ですね。
住宅会社としては標準化された仕様で押しつけにするのではなくユーザーの個々に合わせたコミニケーションから答えを導き出し、一緒に作り上げていくプロセスが非常に重要な住まいといえます。
・心身の健康が保たれる・守れる性能の住宅であること
・心豊かに、楽しめる、落ち着く空間を備えた住まい
・家族が暮らしやすい、生活しやすい設計や機能のある住まい
まさに個々の価値観をよりよくプランし生活のしやすさを追求した結果といえます。 家の中で暮らす時間が増えた現代では住環境をよりよくする考えが昔よりもより一層追及されてくる時代ですね。
住宅会社としては標準化された仕様で押しつけにするのではなくユーザーの個々に合わせたコミニケーションから答えを導き出し、一緒に作り上げていくプロセスが非常に重要な住まいといえます。
世代の解説、X・Y・Z世代とは?
X世代:ジェネレーションX世代 45~59歳
私渡邊は47歳なのでこの世代です、時代はまさに1997年の金融危機の時に就職氷河期を経験し、簿記1級を取得しても会計事務所の求人はアルバイトならOKなんて言われて絶望した時代がありました(笑 私の姉の時は金融危機直前でしたので自宅にまで採用担当者が数社来ていた事を思い出します。
X世代の特徴はバブル世代を経験している最後の世代です、『失われた世代』なんて表現する方がいますね。
X世代の特徴はバブル世代を経験している最後の世代です、『失われた世代』なんて表現する方がいますね。
Y世代 :ミレニアル世代 29~44歳
『ゆとり教育』が標準化された時代です、子供の時から携帯電話を持ち出した世代だったりもします。 特徴としてはワーク・ライフ・バランスを重視し、モノへの執着が少なく、会社やプライベートにおいても上下関係よりも横のつながりを重視しており、シェアエコノミーを選ぶ傾向があるとされます。
当然家づくりの主役のY世代、デジタルデバイスを活用するのが常識としており様々な価値観に触れているY世代は決めつける事をせず、様々な価値観の多様性を受け入れ、尊重する傾向が強い。
Y世代の趣向は『非日常性』を体験できることが価値観として強い傾向があるので住宅の購買動向としても『非日常性』が好まれる。
当然家づくりの主役のY世代、デジタルデバイスを活用するのが常識としており様々な価値観に触れているY世代は決めつける事をせず、様々な価値観の多様性を受け入れ、尊重する傾向が強い。
Y世代の趣向は『非日常性』を体験できることが価値観として強い傾向があるので住宅の購買動向としても『非日常性』が好まれる。
Z世代 :ポストミレニアル世代 11~28歳
生まれたときからデジタル環境があり物心ついた時にはスワイプしていたなんてことも普通の世代です。 学生時代・社会人なりたての時代をコロナ過で過ごした世代の価値観は下記の特徴があります。
Z世代は自身のの体験を重要視する。
小さい時から多くの情報に触れてきた世代は『視覚の解像度がかなり高い』傾向が強く自身で体験した事に強い価値基準を持つ傾向です。
体験を通じてとことんこだわる
Z世代は自身が好きな事へはお金を惜しまない傾向があります。 特にエンタメやアクティビティの体験重視型の特徴があります。
Z世代はブランドに興味がない
Z世代は高級ブランドバック等のようなブランド品という憧れで所有する価値観に興味を示さず、多様性を好む嗜好性があります。 好きな事への背景・ストーリー・社会的な価値観に対して強い興味を持つ世代です。
住宅においても『会社のブランド力』は通用しない世代といえます。
住宅においても『会社のブランド力』は通用しない世代といえます。
Z世代は社会問題への意識が高い
Z世代は小さい頃から災害を情報や経験で目の当たりにしてきた世代です。「SDGs=持続可能な開発目標」などの社会問題に対しても、関心や意識は高いと言われています。 自身に何ができるかは身近なところで考えるような方が多いと言われています。
Z世代はタイパ(タイムパフォーマンス)を重視する傾向が強い
デジタルネイティブ世代は多くの情報を触れて整理する事に慣れています。 つまり具体的行動に対して最短距離で実行できる能力が非常に高いと言えます。 アスリートの世界でもZ世代の飛躍が目覚ましいと考えられますね。X世代の根拠のない体育会系の指導ではタイパが悪すぎるのでしょうか。
Z世代は「モノ消費」より体験重視の「コト消費」がY世代よりもより顕著
非常にアンテナ感度が高く『視覚の解像度がかなり高い』Z世代は、常に新しい時代の変化にさらされている世代でありトレンドを受け入れる寛容性が高い世代でもあります。 自分の知らない体験や価値観を提供できる事へ興味を示す。
Z世代は保守的な価値観もある
新しいものが好きで流行に流されるようにも思えるZ世代、実は物事の本質を捉えた価値観を追及する価値観を持っていて、自身の考えをより安定的に保守的な価値観として行動するのが特徴です。 ひょっとしたら日本人特有の『同調圧力』に対して抵抗をもつ世代なのかもしれません。